2020年03月10日
今週は「ヘリコニア」「ストレリチア」「シロスジアマリリス」「クリナム」についてご紹介します。
●ヘリコニア
熱帯アメリカおよび太平洋の南西部に約100種が自生する、バナナに似た草姿の常緑多年草です。最近はヘリコニア科に分類する学説も見えます。従来よりハワイなどからの輸入切り花生産が始まり、小型種を中心に鉢物も流通し始めています。
管理のポイント
高温性の植物で、夏場の生育が盛んであり、越冬温度は10℃以上ほしいところです。また水はけの多い場所を好み、腰水潅水で問題なく育ちます。極度の乾燥は避けるべきです。耐陰性は強いです。
●ストレリチア
南アフリカの亜熱帯地域に4種類が自生します。明確な茎を欠く種類やヤシ科に似た茎を持つものなどがあり、いずれも多肉質の根茎を有して耐乾力が強いです。バナナに似た葉のものや、棒状の葉のものがあります。本によってはストレリチア科に分類します。観葉とされるのは小型の種類で、ストレリチア・レギナエ、ストレリチア・オーガスタなどがあります。
管理のポイント
乾燥に適応した植物なので、過湿を避けて乾燥ぎみの管理をします。室内の弱光下では過湿による失敗をしやすく、水やりには注意が必要です。耐陰性もあるが本来は直射を好みます。
●シロスジアマリリス
別名ヒトスジアマリリスと呼ばれます。ブラジル原産の植物です。ヒッペアストルム属は、アフリカ西部に自生する1種を除いてすべてが熱帯アメリカに自生し、76種が報告されます。アマリリスとして多くの園芸品種が栽培されるが、本種は野生種で、葉を観賞し花も美しいです。花は春から秋まで不定期に開花します。
管理のポイント
アマリリスは多く半耐寒性の春植え球根とされるが、本種は温度がほどほどに保たれると常緑になり、ふつう鉢植えにして室内で越冬させます。明るい室内に置きます。長く栽培すると自然に分球するので、植えかえ時に分けます。
●クリナム
クリナム属は、熱帯から暖温帯の海岸地帯に約120種が分布します。多くは球根状の偽茎を持つ常緑草本です。多くの園芸品種があります。花壇やグランドカバーに利用され、またハマオモトなどは草姿を観賞する目的で鉢物に仕立てます。なお、この仲間は種子が海流に乗って拡散し、広い分布域を持ちます。
管理のポイント
種類によっては耐寒性に差がありますが、都内では戸外で越冬します。直射光を好みますが、ハマオモトなどは耐陰性も強いです。水やりはやや少なめに行うのがポイントです。根の発育がよいので、2年に一度は植え替えます。
次回はシダ・ソテツの仲㉔の紹介をします。
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参考文献
主婦の友生活シリーズ 観葉植物ポケット図鑑
編集人:田淵増雄 発行人:上原嚴 発行所:株式会社主婦の友社 平成6年7月発行p.142~p.146