2020年03月31日
今週は「オリヅルラン」「シャムオリヅルラン」「レテボウリア・ソキアリス」「ハラン」についてご紹介します。
●オリヅルラン
南アフリカ原産の観葉植物です。株元からランナーを伸ばしてその先に子株を下げます。和名もこの草姿に由来したものだが、よく見ると子株が生じるあたりに小さな花を見つけることが出来ます。外斑を持つフイリオヅルランや、やや大型のヒロハオリヅルランの栽培が多く、緑葉種の流通はまれです。
管理のポイント
やや多肉の根を持ち、過湿には少し弱いです。また、高温下の光不足の環境では葉色が悪くなり、徒長しやすいです。生育が盛んな季節は明るい室内などに置きます。夏の強光は避けましょう。耐寒性は強く、霜を避ける程度で越冬します。
●シャムオリヅルラン
アフリカ中都ガボン原産の観葉植物です。オリヅルランの仲間だが、ランナーの発生はなく子株を生じません。自然に株分かれしてこんもりと叢生します。葉は紙質でやや薄く、長さ10~20㎝、黄白色の細い覆輪の斑が入り、ミニチュアのオリヅルランの雰囲気があります。多くは小さな鉢仕立てで流通します。
管理のポイント
性質はオリヅルランに比べてやや弱く、水切れ、空気の乾燥などにやや弱いです。明るい室内に置いて管理し、毎年新しい用土に植えかえると良いです。植えかえと同時に株分けをします。生育中の水やりは十分に行い、冬は乾きぎみにします。
●レテボウリア・ソキアリス
別名シラー・ビオラケアと呼ばれます。南アフリカ原産の観葉植物です。球根を半分以上地上部に出して生育します。葉はやや厚く、表面は灰白色地に濃緑色のスポットが入り、裏面は紫色です。長さ数㎝から10㎝です。園芸上は古い学名のシラー・ビオラケアで呼ばれます。ミニ観葉のセットの1アイテムとして出回ることが多いです。
管理のポイント
よく分球して増えます。室内の弱い光にも耐えるが、元来、乾燥地向きの植物であり、乾燥ぎみに管理するとよいです。しかし、戸外の十分な光があるときは、たっぷりと水を与えます。1~2年に一度、排水のよい用土に植えかえます。
●ハラン
中国原産の常緑多年草ですが、日本への導入は古く、薮などに半ば野生化したものを見かけます。地下に匍匐性の太い茎を持ち、葉は、光沢があり、根出して叢生します。縞斑や星斑、爪白斑などいくつかの園芸品種が知られています。庭に植えられるほか、切り花花材や鉢物として流通し、耐寒性の観葉植物として多く利用されます。
管理のポイント
ほかの植物が育たないような暗い林床でも生育するように、耐寒性がきわめて強いです。過湿に注意しながら水やりします。鉢植えでは2~3年で根詰まりするので、排水のよい腐植質に富んだ用土に植えかえます。
次回はシダ・ソテツの仲間㉗とパイナップルの仲間①の紹介をします。
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参考文献
主婦の友生活シリーズ 観葉植物ポケット図鑑
編集人:田淵増雄 発行人:上原嚴 発行所:株式会社主婦の友社 平成6年7月発行p.158~p.162